2019-06-07

映像制作現場での用語

撮影現場の専門用語

映画やTVドラマの撮影現場を実際にいくつか見て、良く使われている用語について書いてみます。

[ドライ(または段取)]、[テスト]、[本番]


ドライ、または段取は、同じ現場でも微妙に使い分けている場合もあるようでした。これから撮影をするシーンを実際に役者に演じてもらうのですが、カメラはまだ設置していません。通常、スタッフ全員がその様子を確認し、これから何をするのかを理解します。

テストは、おそらくカメラテストの省略形だと思われます。カメラを設置して、カメラにどのように写るのかを確認します。しかし、実際には役者の演技についても同時に論じられることが多いです。

本番テストで行ったことをもう一度やる感覚で、実際に録画しながら行います。

本番開始の際に掛けられる言葉は、
  1. カメラ回りました
  2. よーいっ
  3. はいっ!
が大半です。カメラ回りましたが省略される場合もあります。

[カット]、[OK]、[チェック]


カットは通常本番の「はいっ」で演技をスタートした後、終了する際に掛けられる言葉です。本番に限らず、テストのときにも使われます。
本番のカットのあと、演技などとりあえず問題が無かった場合はOKと、カットに続いて言われます。また、そのカットまでの撮影内容を確認することをチェックといい、チェックOKで本当のOKになります。
現場にも寄りますが、通常はカット->OKでカメラや照明、音声さんなどは次のポジションに移動を開始します。しかし、希にチェックでNGとなり、せっかく移動を始めたのにまた元の位置に戻って再度撮影をすることもあります。現場によってはそれを嫌がってチェックOKまでそのまま待つ場合もあります。

[ランスルー]


通しリハーサルのことです。通常は行われませんが、テストの際に細かくカットせず、全体を通してみたい場合に使われることがあるようです。ドライ(段取)と違うのは、カメラを設置した後に行われることでしょうか。

[返し(返す)]


繰り返す、の略だと思われます。典型的にはカメラのポジションやアングルを変更し、全く同じ演技をしてもらう場合です。本番でNGになってもう一度やり直す場合にはあまり言われないようです。

[直し]


メイクや衣装の直しのことです。メイクさんや衣装さんが本番直前に役者さんのところに来て作業を行うことが多いです。特に、クローズアップで写される場合には気を遣って念入りに直しを行います。

[しろみ]


玉子とは関係ありません。直接的には編集の「のりしろ」のような意味合いです。
たとえば、シーンの中に同じ役者の短いリアクションがいくつかあるとすると、いちいちその時々で毎度撮影機材を設置しなおして撮影するのは非効率的ですから、まとめて撮影することがあります。しかも、あまりにも短いカットなので、毎度「カメラ回りました、よーい、はい!」~「カーット」の儀式をするのも効率が悪いので、一度の本番でまとめて撮ってしまうことがあるのです。

少し離れたところにいる役者さんが他の出来事を見ながらつぶやきます。

  1.「やぁ~だぁ~、男前ぇじゃなぁ~い」
  2.「やぁ~だぁ~、少しうまくなっているじゃなぁ~ぃ」

という簡単なリアクションがあったとして、実際には1と2の間には別の役者さんの演技があるわけです。このとき1と2をまとめて撮れば効率的です。

その際、1と2の間を少し時間的に間を空けて撮影を行います。編集のためののりしろですね。もちろんカメラは回したままです。そこをしろみというわけです。

2の冒頭の部分をしろみあけと表現する場合もあります。


ちなみに、ある女優さんの話で、以前エキストラをしたときにしろみあけだからどうのこうのこうのとスタッフに注意されたことがあったとのこと。しかし、台本も渡されていなかったし、ドライにも参加させてもらっていなかったため、しろみあけがどこからなのか知る由もありません。その女優さんは思い出して憤りを感じていたようですが、それはスタッフ間の連絡ミスではないのかな、と思いました。
あるいは、ドライにはどんな立場の人でも極力参加すべき、という教訓があるのかも知れません。スタッフは全員がドライに参加した前提で作業をしているからです。

ところで、疑問は疑問として、うやむやにして忘れてしまうのではなく、ずっと持ち続けていらっしゃってその女優さんは素敵だな、と感じました。まだ有名ではありませんし、僕も名前を知らないのですが、きっと伸びしろをまだまだお持ちの方でしょうから、気持ちとしては応援させて頂きたいです。(@^▽^@)


[シャッター]


カメラのシャッターのことではありません。たとえば、扉の向こう側を横切るように通行すると、一瞬だけその人が見えますね。そのような動きのことをシャッターというようです。

[上手(かみて)]、[下手(しもて)]


一般的にはステージと客席があるような場所で、お客様から見て右側が上手、左側が下手となります。
右側、左側というと人の位置によって方行が変化するため、上手、下手という絶対的な方向を指す用語を使って混乱を避けるわけです。
ステージの周囲360度に均等に客席があるようなステージでは通用しないかも知れませんが、通常は正面のお客さんが決まっているはずですから困ることはないでしょう。

撮影現場ではカメラがお客さんの代わりになって上手、下手が決まります。しかし、カメラが複数台あってあっちこっち向いていたり、カメラアングルを変えて返す場合もありますから、上手、下手といってもそれが安定して絶対の方角を指すことにはならず、撮影現場ではこの言葉がさほど便利では無いような気がします。

終わりに

また、なにか気が付いたら用語を追加していきたいと思います。
もし、これは間違っているよ、とか、もっと違う意味もあるよ、なんていうご意見がありましたら遠慮無くコメント欄に書き込んでくださいね!


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